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LOGOSさんの月に1,2回古書店

2007年 08月 28日 ( 1 )

海のふたを

今年の夏はあんまり海で泳げなかった。
子どもと旦那は、ハイシーズンには毎日のように、短い時間でも、夕方でも、出かけていたけれど、私は傍観することが多くて仲間になれなかった。

今日はどしゃ降りで、もう夏も終わりかなぁ、って感じ。
そんなときに『海のふた』(よしもとばなな・中公文庫)を購入して読んだ。
昔はにぎわっていて今はさびれた西伊豆の町が舞台の、夏の物語。
ああ、もっと素直に海に入ればよかったなあ、
海のふたを今年はしめたかなあ、って思わせられた。

短大を出た女の子がふるさとに戻って、自分にしかできないお店を始める。
それはカキ氷屋さん。カキ氷が大好きで、甘すぎて毒々しい色のシロップじゃない
自分の好きなカキ氷のメニューでシンプルにお店を始める。
「氷みかん」と「氷パッションフルーツ」と「氷宇治金時」がメニュー。

 「夢をかなえるだのなんだのと言っても、毎日はとても地味なものだ。
  準備、掃除、肉体労働、疲れとの戦い。先のことを考えることとの戦い。小さなことやいやなことをなるべく受け流して、よかったことを考え、予想のつかない忙しさを予想しようとしないようにして、トラブルにはその場で現実的に対処する・・・・。」(『海のふた』31~32Pより)

 自分が本当に気に入ったものだけを飾り、愛すべき空間に保つ。ただ、一日のことを一日分だけする暮らしを積み重ねる。お金は大事だけど、多すぎるほどに稼ぐことが目的ではない。

 こんなお店は奥能登にもあるなあ。
 そう、海のそばの珈琲豆屋さん。

名嘉睦稔の版画にも力をもらえた一冊でした。
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by iwashido | 2007-08-28 13:41 | 読書日記 | Comments(0)

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