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LOGOSさんの月に1,2回古書店

カテゴリ:読書日記( 71 )

たましいの場所。

先日、珠洲に はやかわよしお が来ていた。
誰それ? 知らない人には知らない話。
1947年生まれの、元歌手、元書店主、再び歌手の 早川義夫。
彼が、珠洲の民間のライブハウス(っていっていいんだよね?)、工場を改造した会場でライブを。

友だちが行くって言ってたから、行こうかな、と思ったんだけど、
新しい体験には臆病な、人ごみがあまりすきじゃない天邪鬼な私は
結局その日は外出せず家で普通に過ごしてしまった。
後日、友だちが、私のためにわざわざ買ってくれたサイン入りの『たましいの場所』(ちくま文庫)
をもらう。おお、まさにこれ。
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私は、彼の唄を聞いたことはなくて、もっぱら本の側から、
「ぼくは本屋のおやじさん」だとか、歌手だった人がなんで本屋?なんていう
本屋の側の早川義夫に興味津々だった訳です。
でもこんなチャンス、二度とはないかもしれなかったのに。
行けばよかったと激しく後悔。

もしまた数年後とかに、来珠洲する機会があるとしたなら
その時は必ず行くんだ。
心あるライブハウスの関係者さんがいたらぜひお願いしたい。
そして本と、本屋と、歌と話に耳を傾けるのだ。
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by iwashido | 2014-07-16 10:48 | 読書日記 | Comments(2)

100年後/100年前

朝日新聞で「心/先生の遺書」の連載が始まった。
今、私たちが「こころ」夏目漱石、としてよく知っているはずの作品である。
なぜいま? という問いには、ちょうど100年前の4月20日に、
そのころの朝日新聞で連載が始まったからである。
朝日新聞は、その当時の組み方をほぼ再現する形で、
投書欄ページの下のほうに、「心」の連載を掲載している。

4月のはじめに、そのことを新聞の告知で知った私は、急に夏目漱石全集で
「こころ」を読みたいと思った。幸いにして、勤務する図書館には
夏目漱石全集/岩波書店版がそろっていた。
新聞連載の再掲では、さすがに旧字旧かなというわけにはいかないようだが、
全集ではルビも含めて旧仮名表記である。
これはなかなかよい。

とはいえ、それは何度も読んでよく知っている作品だからだろう。
きっと内容を知らない他の作家やほかの作品ではこうはいかない。
私は古いタイプの人間なので、本をデータとして読むことに慣れない。
ネットでは情報は読めても、「本」もしくは「文学」として読めないような気がしている。
新潮文庫で読むのとはまた違った腑に落ちかたがある・・・ような気がしているのは
気のせいなのかな?
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by iwashido | 2014-04-24 23:31 | 読書日記 | Comments(0)

サンカクは好きですか?

いろいろあった平成25年度(年度なので、3月末〆)も終盤。
ここにきてようやく一息つけた。
長いようで早い一年でした。

ところで、本に囲まれる職場で一日の三分の一以上の時間を過ごすが
だからといってずっと本を読んでいるわけでもない。
たくさん本があるからと言ってすべてを読みたいと思えるわけでもないし。
その本を手に取らせるには、何かきっかけが必要、ということを痛感した。

きっかけは他校の図書館報。多くの公立高校では年度末に印刷所でつくる
「図書館報」を発行し、生徒会誌などと一緒に県内の学校等へ配布する。
それらは職員室で回覧されたのちに、図書室等へ回ってくるのだが、その中の一つから
読んでみたい、と思える本を発見した。
その学校では、図書委員会の活動として「読書会」を行っていて、そのテキストが
『黄色い目の魚』佐藤多佳子・著/新潮文庫だったそうだ。
この本は多くの高校図書館には蔵書されており、本校も例外ではなかった。
『一瞬の風になれ』と同じ著者の、高校モノであることはしっていたが、これまで読指は動かなかった。
しかし、その館報での紹介のされ方を読んで、がぜん読みたくなった。

私の中では「黄色い目の魚」というタイトルが意味するものがわからなくて、
おセンチな高校生活小説なら読みたくないし、読んでもなぁ。。と思ってしまっていたのだが、
「黄色い目の魚」≒「サンカク」という名の魚キャラで、そのキャラは主人公の女の子が
小学校の時に書いた絵の失敗作(学校評価的には)をもとに絵描きである叔父さんが
作り出した漫画の主人公で、その性格は主人公の女の子によく似ていて、
意地悪で意地っ張りで目がサンカクでカンシャク持ちで、嫌われ者で。。。

こんなキャラなら読みたい、読まなくちゃ、と思うわけです。
だってそれは小さい時の自分みたいだから。

その図書館報で紹介されていた読書会のポスターのキャッチコピーは
「キミはサンカクが好きか?」みたいな感じで、
これはもちろん「黄色い目の魚は好きですか?」という問いかけよりもずっと
語りかける力が強いように私には思えた。
え、サンカクってなにさ、なんなのよ~と知りたくなるではありませんか。
丸、じゃなくて、シカク、でもなくて「サンカク」がいいのかもしれない。

ともかく、その本を借りてきて読んでいます、読みました。
高校生にここまでさせるか・・という感じのこともなくにはないけど
湘南という土地柄を考えればありそうな話ではある。いや、きっとありなんだろう。
でもベースになる二人の主人公(女子と男子)の関係性はものすごくゆるぎなくて
つながり方の描き方が絶妙で、「絵(イラスト含む)を描く」という行為、
絵を描く人を見るのが好き、人じゃなくて絵が好き、絵が好きなのは人が好き、など
絵にかかわる数多くの関わり方がさりげに丁寧に提出され
うーん、と何度も読み返している。

読書に慣れていない生徒や、自分はこれしか読まん、と無意識に決めている読者には
題名や表紙のイメージは重要だ。そして本を紹介する仕方も。
来年度はぜひ小さくてもいいから読書会をやってみたい(高校で)。
そして食わず嫌いを控えて、面白いといわれた本は
片っ端から読んでみたいな、とは日々思っているのです。
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by iwashido | 2014-03-30 14:17 | 読書日記 | Comments(0)

本に出会う瞬間(タイミング)

なぜこのタイミングでこの本に出会う?
という瞬間はあるものだ。
数年前の『1Q84』はそんな本だった。
そして今、またそんな本を手にしてしまった。

たまたま用事があっていった隣の市で、半径50キロ圏内では
おそらく一番大きい本屋の文芸書コーナーで、
以前から愛読している作家の、友人と話題になった本があった。
決して最新刊というわけではない。買うか、借りて済ますか迷ったが、
ちょうど2週間以上も延滞していた図書館の本を返しにいった帰りで、
結局図書館の本は「借り物」で、ずっと手元にはおけないんだ~
と痛感していたあとだったので、買ってしまった(お金もないのに;;)。

なんかいろいろ迷っている心の、本質を突かれる記述が多々。
これはいつかLOGOSの読書会のテーマ本にしたい。
梨木香歩『雪と珊瑚と』角川書店刊(2012年4月)。

子どもを産んで育てることの意味、他者との関わりの意義、
仕事をすること、お金を借りること、夢を形にすること、
他人のためということの驕りと献身、
自分のため、というおこがましさと自負。

なんかまだ未消化ですが、ひさびさにガツンとくらった読書気分。
結局は、この迷いは、一人で乗り越えるしかないにせよ、
暗闇で杖を手にした気分です。
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by iwashido | 2013-03-09 13:41 | 読書日記 | Comments(0)

ひさびさに、読書。

ひさびさに読書らしい読書をした。
図書館でいきあたりばったりに借りてきた3冊が
けっこうピンポイントで当たりだった。

1冊は、池澤夏樹、1冊は小川糸、もう1冊は小川洋子。
(著者順あ~おはけっこうお気に入りスペース化も。。)

小川洋子の『最果てアーケード』がよかった。
まるで自分のやっている古本屋みたい!
こんなもの、だれが必要とする?
というものたちが、買い手が現れるのをひっそり、待っている。。

詳細は後日!
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by iwashido | 2013-02-05 14:12 | 読書日記 | Comments(0)

わたしのブックストア

そういえばこの頃本屋さんに行っていない。
買取とか在庫引取りとか仕入れとかそういう目的でなく、
純粋に本を探したり楽しむための本屋に行ってないかも。

この頃とみに「感動力」が低下していて・・
以前なら、美しい景色をみたり、稀な出来事に遭遇したら
写真を撮ったり、記録に残そうと試みたのが最近はご無沙汰で。
先日も、何気に卵わったら黄身が2つでてきたのに、そのままスルーして(笑)

テンション低目で推移している今日こ頃。

元気だそう、せめて行けないなら本の中でだけでも
刺激もらえそうな本屋を見よう、ということで
『わたしのブックストア』(北條一浩・アスペクト刊)を購入。
古本屋・新刊書店・ブックカフェを同じ地平で
「小さくても、楽しめる、個性的な本屋」という目線で切り取り集めた本。

北は仙台から南は熊本(インタビューでは沖縄まで)の本屋さん、古書店さんを
20店以上、お店のカラー写真と店主へのインタビュー等で見せてくれる。
カラー写真画像があると、イメージがわきやすいかも。

やっぱり都会でないと成り立ちにくいのかな、古本屋はね。
でも元気もらえた、参考になった。
明日も頑張ろう、って思えたよ。
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by iwashido | 2013-01-09 14:51 | 読書日記 | Comments(0)

追悼のために『じんべいざめ』を読もう。

新宮 晋『じんべいざめ』(扶桑社)あとがきの解説より。

「じんべいざめ」は、この地球に現存する一番大きな魚で、
 全長18メートル、体重40トンにもなると言われてる。
 …(中略)…同じプランクトンを食料とする「いわし」や、
 その「いわし」を追う「かつお」の群れを連れていることが
 多いので、昔から「じんべいざめ」は、大漁のシンボルとして
 漁師たちに愛されてきた。性質は非常におとなしく、人を
 おそうようなことは絶対にない。ヒレにつかまったダイバーたち
 を連れて何キロも泳いだという報告もある。しかしその
 詳しい生態は、いまだに神秘のベールに包まれている。
 (太字は、筆者による強調。『海獣の子供』完結しましたね!?読んで~)

結局のところ、私たちは海のことも、海の生き物のことも、
なんもわかっちゃいないのだ。

じんちゃん(=サザベエ、のこと)安らかに眠ってください。
願わくば、誰かが、標本か剥製にして保存してほしいものです…。
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by iwashido | 2012-10-06 12:55 | 読書日記 | Comments(0)

チムニクの本。

『レクトロ物語』を紹介してもらったのは、いつだったか。
福音館文庫の、やわらかいソフトカバーは今でも入手できる(はず)。
このちょっとかわった、レクトロという主人公と、
このような作品を生み出したチムニクという才能に驚嘆した。

その後、県立図書館から「クレーン男」や「熊と人間」とか
借りて一連の作品をわかったような気になっていた。

しかしこの度、とある古本屋さんのメールマガジンに掲載されている
新着本アップ、という情報の中から
「クレーン」(チムニク/福音館書店)という本があると知った。
箱入りの、青い装丁の本だという。
アマゾンを調べても「クレーン男」は出てくるが「クレーン」はない。

発行年や、その他のレビュー等から推測するに、どうもこれは
「クレーン男」の前に福音館が出した、同じ原典の別訳ではないか、
と判断し、その本を購入することにした。

そしたら、その本が昨日届いた。
内容はたぶん「クレーン男」と一緒、訳者も矢川氏だし。
でも、判型は少し大きめだし、挿絵と本文のバランスがいい。
内容だけ読みたいだけなら、アマゾンのユーズドブックスから
「クレーン男」を買ったほうが安かった。
思い入れのない作家なら、そうしただろう。

でも、やっぱり、気になる作家・好きな作家の本だと
原典とか、初版本とかにこだわる気持ちが残っている。
(別に初版でなくてもぜんぜんいいのですが、、、)

古本屋が生き残る道は、そういう細部にこだわる人を
どれだけつかめるか、そういうことなのかも。
そのためには、書誌データとかを正確に記載しなければならない。

40年も前に描かれた本だけれど、現在にも通じるものがある。
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by iwashido | 2012-10-02 10:43 | 読書日記 | Comments(0)

読書できない日記

最近、読書ができない。
なんというか~読むことに没頭して本を読めない。

評価のためとか、紹介のためとかには、読む。
でも心から、純粋に、読むことだけを楽しむために読むような
読み方は最近してないかも。
そういうのができる期間は、実はけっこう短いのかも。
もしくは老後の愉しみ?
(しかし老眼の進み具合激しく~;;)

辛うじて読もうとしているのは
『日本の歴史をよみなおす(全)』(ちくま学芸文庫)網野善彦 と
『市民の日本語』(ひつじ市民新書)加藤哲夫。

「日本の歴史・・」は都会ではなく、フィールドとしての能登に
いる今だから、再度じっくり読んでみたくて。
近いうちにLOGOSの読書会でのテキストに推薦したい。

「市民の日本語」は、仙台でかたつむり社という出版活動や
NPO活動に積極的にかかわった、故人となってしまった加藤氏の
行動や考え方に共感すること多々あって。
この前のクラフト市で、山猫文庫さんから購入した
「自然食通信」バックナンバーに加藤氏の講演録が載っていたので
読んでいたら自然とこの本を読み返したくなって。

世間ではなく個人を求めてしまう私の、
奥能登での闘い方を模索するのに格好の書であります。
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by iwashido | 2012-09-27 11:19 | 読書日記 | Comments(2)

PR誌「ちくま」2012年9月号より

<先日とどいたPR誌「ちくま」に乗っていた詩より>


 ひとつの心がこわれるのを止められるなら
 
 わたしが生きることは無駄ではない

 ひとつのいのちのうずきを軽くできるなら

 ひとつの傷みを鎮められるなら


 弱っている一羽の駒鳥(ロビン)を

 もういちど巣に戻してやれるなら

 わたしが生きることは無駄ではない


 {エミリー・ディキンソン の詩・川名澄訳として紹介。
    井坂洋子「原詩生活」連載3回目 カマキリとウマオイの庭 より引用)

 
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by iwashido | 2012-08-27 06:04 | 読書日記 | Comments(0)

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