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古本LOGOSの 月1,2回古書店。

田植えという行事。

5月某日 田植えの日。土曜日であった。
今年は、二枚(二箇所)とも田植えするという。家の横の田んぼは、
去年はやっていない。擁壁の工事や、水道がなおるかどうがギリギリまで分からなかったから。だいたい保管する場所もなかった(納屋が倒壊したから)。

今年は、するのだという。米価の値上がりの折、いろんな人から冗談半分で、「できたら農協より高値で買うから、予約ね」とかいわれるそうである。田植え機や耕運機などを地震で失い、田植えや田んぼを手放さざるを得なかった人もいる。作れない田んぼも、少なくない。わたしたちは幸運と言うべきなのだろう。

ただ、土曜日は風が強かった。午後になればさらに強風になった。
苗箱の苗が、風でガイコツのようにチリチリになっていた…。息子は土曜日、手伝いに来てくれたが、お泊りはなし。今日中に帰らなければならない。強行するか、やめるか。一枚目の田んぼが終わった時点で1時過ぎ、風高く田んぼは池のように波うつ。止めるか…明日にするか…。結局中止、日曜日に家の横の田んぼの続きをした。

白骨のような苗は、植えても白いままだった。マメな夫は、補植やアフターケアを怠らない。朝5時に起き、毎日朝30分、夕方30分の補植や植え直しを続けている。苗も少し追加で買って来るそうである。水給排水に問題があるが、除草剤を与えるまで彼はなんとか立ち向かうようである。昔に比べたら、楽、機械もあるし、手でぜんぶ植えたり刈ったりしなくて良い。でも、地震という体験が一度身体を通過した身には、もう出来るだけで充分だよ…生きているだけですごいよ…米を作れる環境を意地で維持して来て良かったよ、、、そういう感想しかない。
田植えという行事。_c0107612_14235428.jpg
わたしもいつか、意地で古本屋を維持して来て良かったよ…と思える日が来るだろうか。そんなことを考える前に、週末のイベントの準備をしましょうね。遊んでないでね^_^;;

# by iwashido | 2025-05-14 14:24 | 季節のできごと | Comments(0)

ことしの四月の過ごし方。

4月、何をしていたんだろう。。いつの間にか終わっていた。
  最初の土曜日 友だちの個展を見に金沢へ、翌日は東京からのお客さまのレンタカーを先導して珠洲に戻り、現在の珠洲の見どころをご案内。
 翌週は大市(春期交換会)があって、珍しく売越。わずかではあるが入金になった。お買い得商品も手に入れた。その翌週半ばにはなぜか大阪出張、ついでに奈良に近い京都の友だちの家に一泊し湖西線で敦賀へ。その途中で、比叡山に呼ばれた。坂本ケーブルカー最高でした。それから。地下に潜った。かえるくんがミミズくんと闘うかの如く。崇(朝ドラあんぱん、の)が線路に頭を乗せて横になる、機関車がやってくる、寸前で(じ)やむおじさんに助けられるシーンが、アンナ・カレーニナに重なった。崇は生きることを選んだ。容赦ない力に翻弄された一年であった。
ことしの四月の過ごし方。_c0107612_16152564.jpeg

 生きることは自ら選ぶのではない、選ばされている、中動態的に、人間の意思とは関係のない次元で。生まれる場所や時代を選べないように、生まれてくるのだ。一年遅れの還暦祝いで何故か山中温泉に。新緑の近くの渓谷を歩いた。オシドリの雄が美しい羽を見せてくれた。そんなこんなであちこち出歩き、少々オーバーヒート気味で連休が終わろうとしている。個人事業主に連休はあまり関係ないな。
 
ことしの四月の過ごし方。_c0107612_16185996.jpeg

金園社のこういう実用書をみると、野草なんでも食べられるじゃん! 困ったら天ぷらだ、胡麻和えだ、と少し生きる勇気が湧いてくる。フキノトウ以外にも興味の範囲を広げてみよう。
ことしの四月の過ごし方。_c0107612_16155356.jpeg

きゃー、明日から真面目に仕事をしないと、BOOKDAY TOYAMA に間に合わない! もう遅いよ、とならないようにカツを入れます。カツ丼食べたい。ラーメンも食べたい。ネギは入れてね。

# by iwashido | 2025-05-07 16:19 | ロゴス&LOGOS | Comments(0)

今年もまた この時期にここの 桜を見るという幸ひ

気がつけば、4月になってしまっていました。
何をやっていたという記憶もないが、慌ただしくも楽しい二日間を駆け足でご報告。
今年もまた この時期にここの 桜を見るという幸ひ_c0107612_12030549.jpeg

四月某土曜日
① 郵便局時間外窓口で注文荷物(二箱同一宛先)を発送後、金沢に向かう。
② 病院リハビリによる時間はなかった(土曜のため)
③金沢駅にて来週の出張用切符の発券(e5489).
④金沢滞在先で休憩 ⑤ 娘に教えてもらったパン屋でパンを買って、久しぶりに再開する友人に差し入れするため、本日初日の某個展会場へ行く。陶芸作家(友人)在廊日のため、呼んでもらい旧交を暖める 
⑥野の花を摘みに旧県立図書館付近をウロウロ 
⑦個展会場に戻り、使えそうな花を花器に生けてもらう(野性味の滲み出る、野草が似合う小ぶりな花器多数)、その後夜の茶話会(作家の陶器で、和紅茶を楽しむ集い)に備えて一時退散  
⑧娘とドラッグストアで落ち合って買い物、荷物はパーキングの車に(花見観光客多数のため、早めに、上限設定のある🅿️をキープ) 
⑨小腹を満たすため、居酒屋にてちょっと食事。娘は既に呑みモード(運転は私) 
⑩ 夜桜の美しきに堪能しながら、犀川沿いを小走りに会場に行く  
11.和紅茶、こだわりの和菓子、手作り楽器、プリコラージュ、即興演奏、様々に飛躍する談笑の中、夜がふける。。明日朝早い娘のために、営業最終時刻(深夜3時!)まではお付き合いできず、会場を後にする。。。長くなるので、続き(翌日編)はまた後で投稿します。


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# by iwashido | 2025-04-08 12:06 | 季節のできごと | Comments(0)

天気晴朗なれど、風強し。

天気晴朗なれど、風強し。最近こんな日多い。

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こんなとき、里山海道は走りたくないなぁ。わたしは風が嫌いなのだ。
だけど今日は行かねばならない。輪島まで。図書館の本を返しに。


そもそもは、二週間ほど前、休日のドライブに家人と輪島まで行ったことだ。
普通に買い物して、気晴らしして、帰宅するつもりだった。だけど
たまに行っていたショッピングセンターの一画に、地震後倒壊して仮営業だった市立図書館が、ショッピングセンター内で再開したというニュースを聞いたから。これは見ておかねばならないでしょう。
ちょっと探したけど、食品や朝市仮設が入っているメインの建物ではなく、以前ゲオと百円ショップが入っていた「○○生命」と書いてある建物のほう。これ、紛らわしいなぁ。しょうがないのか。

そしたら、貸出カードも持って来てないのに、読みたいな、って思う本が開架書棚に並んでいて。普通の十進分類法で。本の数もそう多くないけど。読みたかった本のタイトル(出版社名など)が脳内のどこかに潜む引き出しのパズルと一致する間隔。あ、この本、よみたかったのー、と普通に手に取れる幸せ。
最近、わざわざ検索して、ほとんどが書庫所蔵で、わざわざオーダーして、お薬をもらう順番待ちみたいな体験を数回していたから、見る、触る、借りるが一気に出来る普通さ加減に感動。小さい故の価値である。

そして読んでは寝落ち、読んでは飛ばすを繰り返していたが、返却日だった日曜日にはどうしても行けなかったので、電話で延長手続きをしてもらい、昨日返却に行った。読書用のメガネを作ってもらったメガネ屋から、クリーニングサービスのハガキも来ていたので、ちょうどよい。地震後一度も手入れせず耳にかけるツルもゆるゆるだったし、ちょッと修理をお願いしたかった。
風が強いのでいく時は内陸経由で(穴水のほうから、下道で、コンビニの手前で右折で)輪島をめざす。海道を通りたい気持ちもあるが、強風の度合いがわからない。まずは用事を済ます。図書館と、メガネ屋。結局そのほかにも、通路に仮設朝市通りみたいになっているところで、ホタルイカの干物パックと、アジの開きの干物にイワシもつけてもらって、もう終わりそうな時間帯だったから、おまけしてもらってですね。余してもしょうがないし。税金もレシートもない、こういう朝市的商賣はいいな。闇市みたいでね。戦後からの復興を思わせる。でも、干物やおつまみパックは、大体どのお店もお値段は揃えているようでした。ここだけ安い、ってなってその店だけが注目されるのは避けるように。あまりここで市場原理主義で断罪しないでいただきたい。それが田舎の生きる道、なのだ。一人勝ちよりみんなで強力しあって、市場を維持する。非常事態では大事なことですよね。。。


帰りは、曽々木まで海沿いを。途中何度か、信号待ちの時間がけっこう長くて(二分くらい??)その隙に写真をちょうど撮ることができました。車内からだけど。曽々木から町野、町野から柳田へ出て、途中の道路側に車停めてフキノトウを摘んで、無事三時過ぎには帰宅。さあイヌの散歩に行くまで少しでもお仕事進めましょう。催事出品用の値段つけ。あー、苦手なんだけど。こんなことやっている場合ではないのです、こちとらお尻に火がついているのです。
頑張ります。コインランドリーで洗濯すれば、乾かす手間がいらない。それがとても大事なことに思える程、時間が欲しいです。乾燥機買えよ、ってか。。


幸田文の『崩れ』を読みたい、と思った。皆さんもぜひ、読んで下さい。

文が今の奥能登の崩れを見たらどう思うだろう。本当に、崩れているのだ。

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# by iwashido | 2025-03-27 08:36 | ロゴス&LOGOS | Comments(0)

気分はジオパーク。

三月某日 天気が良い。道路凍結の心配がない休日の昼前。お互いの用事が11時過ぎにはだいたい終わった。気分転換にどこかに出かけたい夫と、夫が運転するなら便乗しても良い私。話は決まった、よし、海沿いの道を通って輪島まで行ってみよう、と。w
石川県土木事務所の威信をかけた、半島一周の249号線を1日も早く全線通行可能にすることは、通勤や買い物、その他生活復旧のためにしなくてはならないことだ。昨年の晩秋までには、とにもかくにもつながったというニュースは見た。しかし実際通勤しているわけでもないし、買い物などの用事は金沢に出た時に済ませてくる生活だったし、夕暮れが早かったり、雪が降る期間に出かける気には正直言ってならなかった。しかし、今日のように春の日差しが暖かくなると出かけてみたい気分になる。最初は、柳田ー町野経由。この道ですら、本当にいけるのか半信半疑。途中かなり長い片側交互通行が3箇所くらいあった。まだ傾いたままの家も多い。公費解体? どこ吹く風。とにかく二月の2回の大雪警報はいろいろなことを延期させることになった。町野川沿いに海に出る。大川の先の峠道はどうなったのだろう。フグやカワハギの天ぷらやフライが美味しいと評判だったお店も営業している様子ではなかった。土砂崩れが起こり、海底が隆起した海沿いに少し幅狭とはいえ立派な道路が開通していた。オーシャンビュー! 魅力的な立木。元の道は石や岩に覆われていて。リニア新幹線のトンネル工事を行う日本の大手土木会社にとって海側に鉄板を引いて土を持って仮のガードレールを設置して道を作ることくらい造作のないことだろう。天気さえ良ければ、アメージングなドライブを楽しむことができた。とはいえ。
これで復興かよ、と捨て台詞を吐きたくなる様な景色はあちこちにある。多くは望むまい、いきているからこそ見える風景がある。これは地球の大きな運動である、「チ。」のような。動くはずのない地面が、大地が大きく動き隆起した。心なしか遠くに見える七ツ島のかたちも変わったようにおもえた。右端の島、大きくなってない? そう思えるほど毎日通勤したわけではないが、毎週一度は輪島に行ったこともあった。図書館の本を返しに、レンタルビデオを返しに、もしくは納品や追加のために。こうしてまた海周りで珠洲から輪島に行けるようになったのは、人類の大きな一歩である。

楽しい通り越して千年の時間の流れ感じたのはむしろ帰り道だ。以前は海底だったところが浜になり、岩場で地面は硬いから道にした、それは序の口。本来ならトンネルを通っていた道の、トンネルそのものが土砂崩れで埋まってしまい、岩場を縫って繋いだ道がある。窓から手を伸ばせば、石の堆積層が見える、触れる。これはもうジオパークだ。地質研究をしている者にとっては格好の観察場所だ。糸魚川のフォッサマグナにも匹敵するような。
あいにくiPadを持参していなかったので写真は一枚も撮っていない。しかし、気分はアリゾナやネバダの切り立った崖の道を通って来た気分。イギリス海岸も今やアメリカだ。たった片道30分強、1時間弱のドライブなのに世界一周をして来た気分。日曜日なら比較的運搬トラックが少ないようなので、晴れた日曜日に、ある程度車の運転に自信のある人には半島一周ドライブを体験してみてほしい。そしてあの日どれほどの力で大地が揺れたのか動いたのか、よく想像してみて欲しいのだ。私たちは分厚い亀の甲羅の上に住んでいるのとそう変わらない、というのがわかるはずだ。そしてそれでも地球はまわっているのだ。
この地震で命を落とした全ての生き物に、合掌🙏…。

こんなのは序の口なのである。


# by iwashido | 2025-03-10 07:39 | ロゴス&LOGOS | Comments(0)

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