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古本LOGOS 「彼岸の古本屋」ときどき日記。

チムニクの本。

『レクトロ物語』を紹介してもらったのは、いつだったか。
福音館文庫の、やわらかいソフトカバーは今でも入手できる(はず)。
このちょっとかわった、レクトロという主人公と、
このような作品を生み出したチムニクという才能に驚嘆した。

その後、県立図書館から「クレーン男」や「熊と人間」とか
借りて一連の作品をわかったような気になっていた。

しかしこの度、とある古本屋さんのメールマガジンに掲載されている
新着本アップ、という情報の中から
「クレーン」(チムニク/福音館書店)という本があると知った。
箱入りの、青い装丁の本だという。
アマゾンを調べても「クレーン男」は出てくるが「クレーン」はない。

発行年や、その他のレビュー等から推測するに、どうもこれは
「クレーン男」の前に福音館が出した、同じ原典の別訳ではないか、
と判断し、その本を購入することにした。

そしたら、その本が昨日届いた。
内容はたぶん「クレーン男」と一緒、訳者も矢川氏だし。
でも、判型は少し大きめだし、挿絵と本文のバランスがいい。
内容だけ読みたいだけなら、アマゾンのユーズドブックスから
「クレーン男」を買ったほうが安かった。
思い入れのない作家なら、そうしただろう。

でも、やっぱり、気になる作家・好きな作家の本だと
原典とか、初版本とかにこだわる気持ちが残っている。
(別に初版でなくてもぜんぜんいいのですが、、、)

古本屋が生き残る道は、そういう細部にこだわる人を
どれだけつかめるか、そういうことなのかも。
そのためには、書誌データとかを正確に記載しなければならない。

40年も前に描かれた本だけれど、現在にも通じるものがある。
by iwashido | 2012-10-02 10:43 | 読書日記 | Comments(0)

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