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古本LOGOSの 月1,2回古書店。

木の浦にて。

さいはてのカフェで見つけし国産の 檸檬に我は 心救わる

5月ちょっと自分にしてはお出かけ(たって北陸3県内ですが)が続いたので
かなり消耗気味。一昨日も、大好きな方(年上ですよ、しかも同性、先輩ってか先生?)
から、東京への日帰り研修の会に誘っていただいたのだが、
行けばその前後にしわ寄せが来ることが必至。
金沢周辺から東京へはもう「日帰り」が定着しているのですね。
ニイガタに新幹線が通じて(いつの話や?)新潟~東京が日帰り圏内になった
のと同じようなものか。(私は一応新潟県人なので)

この、何かが私をいたたまれずさせる精神の焦燥感に効くのは
あまりにも凡庸かもしれないけど「檸檬」なのであった。
梶井基次郎の小説の「檸檬」。短いです、現代文の定番といってもよろしい。

よくいくスーパーにあるのは当然のことながら「米国産」。
防腐剤だの酸化防止剤など含まれていると書いてあると
あまり買いたくはない。一回だけ「見切り品」の箱の中にあったのを買って
図書室の棚の『檸檬』の本の前に飾っておいたら、数名が反応した。
数名・・・少ないのか多いのか。0でなかったことを喜ぶべきか。
でも日が経つにつれて瑞々しさがなくなり、干からびてきて
全然「爆弾」らしくなくなったので撤収。次のものを探していた。

他のもので代用が効かないか探して〔軽く握って)みたけど
トマトはやわらかすぎ、オレンジは丸すぎ、グレープフルーツは大きすぎ、
アボガトは悪くはないような形だが、色が地味。
ジャガイモにはあまり精神性を感じられないし、バナナは即物的すぎる・・・。

そしたら。たまたま立ち寄ったCAFE COVE(木の浦のカフェです)にあったのだ。
しかも国産の。オーナーさんの実家が四国のほうだそうで、実家から送ってもらう
のだとか。少し表面に傷ともいえないえくぼやほくろのようなものはあるが
防腐剤未使用な証拠なわけで。形も小ぶりで手のひらになじむ。
これですよこれ。

梶井基次郎が青物屋の店先でみつけたのもこのようなものではなかったか。
そんな訳で、檸檬を精神安定剤にして、しばらく過ごしています。
月曜日にまた図書館の棚のどこかにこの「爆弾」をセットしてみよう。







by iwashido | 2018-06-02 11:24 | Comments(0)

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