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古本LOGOS 「彼岸の古本屋」ときどき日記。

震災は、忘れてない時でもやって来る。

6月某日  地震発生! いつもより大きな揺れ。私はたまたま店にいた。
      多少本が崩れた。でもそれよりも。自宅は?(多少離れている)。
      家人に電話したら、珍しく絶望的な声。「食器いっぱい割れた。
      2階の本棚も全部倒れた。やばい。。」的な返事。
      取るものもとりあえず、こっちは借りてる立場だし、ごめん、
      とわりきって自宅へ。途中大きな神社の鳥居が倒れていた。
      家についた。とりあえず家屋の倒壊はない。二人も怪我してない。
      ただ。台所は足の踏み場もないほど色とりどりに散りばめられて。
      歩けるようにしましょう。内履シューズ履いて、手袋して。
      ひたすら袋に入れた。電気もつく、断水もしてない、ガスもついた。
      ただ食器だけがたくさん割れて。幸いなことに電子レンジも
      アラジン君も無事で。震度6で誰も死んでない。幸いなことに。
       
      翌日。2階にいく。見たくないけど、惨状。どんだけ揺れた?
      私、自宅にいなくて良かった。いたらパニックだったと思う。
      少しづつ、もとに戻す。微妙なバランスで、家具同士が支え合って
      いるからそれを崩さないように戻すには、少し数学的に考えて。
      もう高い本棚は使えない。突っ張り棒しても、怖い気がする。
      あー、溜め込まれていたものが、吐き出されたがっていたんだ。
      埃だらけの本、本、本、そして家具。詰め込んで詰め込んだまま
      にして、世話もせず顧みず、ひたすら先に進んで、迷って。
      思っていたよりガラスが、割れていなかった。姿見も、
      ビーカーも、貝を入れた瓶も、お守りの龍も。ものすごいバランスで
      家具が家具を支えていた。ここにこのテーブルがなかったら? 
      もしも誰かが寝ていたら? 考えるだに恐ろしい。
      4日目にしてようやく、先が見えてきたかな。でもまだ余震が怖い。
      本が本棚にきちんと収まっていると、安心する。
      大きな本棚の下敷きになっていた図書館から借りた本も無事救出。
      うーむ、これは何かのメッセージだね。
      地震が起きた日は、1月に永眠した実母の誕生日の日で。
      「誕生日 地震も起こすエネルギー 我の思いを なわするな」

      あれだけの余震があったのに、全部スルーしていた。  
      危機感なかった。せいぜいリュックに水とスリッパとティッシュを
      入れただけ。お菓子は食べちゃったし。サイテーだな。
      もう少し遠くを見て、余裕を持って、自然の声を聞いて
      自分自身とちゃんと向き合って、楽しく生きていたい。
      皆さんも気をつけて。私たちは不安定な地球という星の上に
      仮暮らししているちっぽけな生命体にすぎない、ということだ。
     
震災は、忘れてない時でもやって来る。_c0107612_21392594.jpeg

by iwashido | 2022-06-23 21:42 | 朔のつぶやき | Comments(0)

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