2025年 06月 04日
人の世は 短い旅を繰り返し また一歩 死へと近づく

4月第一土曜日。長年の友人が陶芸家として金沢の小さなギャラリーで個展を開くという。本人滞在日はこの日のみ。これは行かねばなるまい、と娘と一緒に夜の茶話会まで参加する。こぢんまりとした、自分の思うような仕事場で作業場で出会いの場所のようなスペースを作ったギャラリーオーナーさんに脱帽。常識に囚われるな。固定概念に騙されるな。自分の道をいけ、と一喝された気分。よい器でご飯を食べると美味しいのはわかる。ただし、それを三度三度強制されると困ってしまう自分がいる。
4月第一日曜日 金沢に泊まって翌日、東京からの、珠洲を取材したいという奇特な古書店関係者2名を駅までお迎え。レンタカーで珠洲まで行きたい、という勇気に敬意を評して、車を先導することに。たまたま友人の個展の翌日だったから。これが違っていたら、わざわざ珠洲からは来ない。偶然のタイミングで金沢滞在してたから、帰るついでに御一緒しただけ。都会の人にはいまの珠洲は、奥能登はどう見えたのだろう。そのギャップを後に知ることになるが、いまは出来るだけ希望に沿うよう、ホスト役に徹した一日。

4月中旬、平日。 なぜか大阪に行くことに。わたしでいいのか。
駐車料金がもったいないので、能登空港から朝イチの特急バスに乗車。能登空港なら駐車場は無料。バスに乗れば、バス代🟰ガソリン代くらい。寝ていられる。本も読める。寝落ちするが、荷物整理できる。公共交通機関は適度に使わないと、利用者がいないという理由で廃止になる。使うことが継続への第一歩。また時々バス使おう。金沢駅からは、早割でギリギリ取れた新幹線と、サンダーバード乗り継ぎで。新幹線は人が少なく、隣の席も空いていたので、早めのお弁当を食べることができて良かった。サンダーバード直通ならなお良し、が七尾周辺住人の本音だろう。大阪では所属する職能組合の総会に参加。理事長の補佐? 夜の懇親会はカニ三昧! 「北陸の人が、大阪カニを食べるっどんな気分ですか」と突っ込まれるも、北陸の人間だからって毎日カニを食べる訳ではないし、だいたい高い蟹にお金を払う気持ちは少ない。わたしたちが食べるのは、足が一本もげた安い細いズワイとか、時期外れで売れないコウバコ(表示はズワイガニ)とか。こんな太い足の蟹の身食べるのは生まれて初めてかも!!
4月翌日。用意していただいたホテルで安眠する。壊れていないトイレはいいなぁ。まだお家の中はところ所壁が落ちているので。あたまおかしくならないのが不思議なくらい。意地で、大市に行って見る。欲しい本、仕入れたい本いくつか発見。でも落札できるかな。量が多くても宅配してくれるらしい。送料分とか考えないで、何か一つは落札できるといいな。しかし、入れる札いれる商品、ことごとく弾かれる。なに、ここは。そうか、百周年記念だし、通常市の感覚は通用しないのか。そう気づいた時にはすでに昼を回っていた。六階の休憩室を兼ねたスペースで、無料のコーヒーをいただく。女子限定で、どら焼きまで。そうか、いちおう女子として認めていただきありがとう。おばさんですけど。
気を取り直して、最初にいいな、と思って、あまり誰も目をつけていなかった古物に入札。何か一つは落札したいよね。でも最後まで結果を聴く勇気はないな。今日泊めてもらう、奈良に近い京都府に住む友人宅に5時ごろ迄に着きたいな。
だから適度なところで会場後にする。地下鉄に乗って、近鉄奈良線に乗り換えられる駅に行く。西大寺で乗り換え。都会はいいなぁ。公共交通機関が豊富で。車を運転しなくても運んでもらえる。地下鉄乗り換えでけっこう歩いたけど、去年ほどには足は痛くない。やはり思い切って膝の手術をして良かった、ということにしておこう。
4月最終金曜と土曜日。
一年遅れで娘が還暦祝いの旅行を提案してくれた。でもさ、犬いるからさ。無理だよ、と言うと、私が代わりに泊まるか、泊まらなくても義母と交代で一日くらいなんとかしてあげる、というので、金曜なら空きがあった山の中の温泉宿に予約してあったのがこの日。わたし、ほんとうはそれどころじゃないのですが、、、といいたいスケジュールだったが、たまには夫孝行しないと、いいなぁあんたばっか出かけて(例えば大阪行き等、、行きたくて行った訳では全然ないのに)..そう言うジョブをかわす為にも、たまには相棒の機嫌を取るのは必要か。溪谷に近い、純和風宿。ネット予約で少し割引クーポンも適用。ご飯作らなくていいならどこでもいいわー。布団も敷いてくれて、料理は美味しくて。今回はわたしは下調べもしない、ノープラン。相棒の行きたいところに付き合う。
毎日ご飯作ってくれて、掃除も家事もご機嫌取りもしてくれるAI内臓ロボットがそのうち発明されるだろう。その頃には家族なんて存在は、人間という存在は、無用なものになっているのかもしれない…そう遠くないかも。

