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古本LOGOS 「彼岸の古本屋」ときどき日記。

人生相談ー 地震が怖くて、この先の人生も嫌になりそうです。

6月某日  メール届く。
      「大きな地震を体験し、余震も続いています。食器もたくさん割れ
       倒れないと思っていた家具も倒れました。幸い命に別状はありません
       し、家族も無事ですが、何かこの先がとても怖くなってしまいました。
       もともと厭世的な性格です、生きていても楽しいと思える瞬間が
       どんどん少なくなってきています。何かお勧めの本はないですか」

      この方には、本を読む前にまず、ぐっすり眠る、美味しい食事を食べる、
      ゆっくり温かいお風呂に入る、そういう基本的なことを薦めたい。
      本を読むのはその後だ。
      生きていて楽しい瞬間、などというのはそもそもどれくらいあるか?
      個人差もあるだろう、きっと幸福度のハードルが高い方なのだろう、
      生きているだけで丸儲け、という考え方もある。
      温かいお風呂で疲れを取り、好きなものを食べ(お菓子でも良い)、
      1時間でもいいから深い眠りを取った後におすすめしたいのは
      この本かな。。。好き嫌いはあるでしょうが個人的な趣味で。
      『神の子どもたちはみな踊る』(村上春樹/新潮文庫)。
      単行本は平成12年に出ている。阪神大震災の後に、
      6つの短編を収めた「After the Quake」というオビ文のある
      小説集として出版された。モチーフは、U F Oだったり、焚き火
      だったり、かえるくんだったり、蜂蜜パイだったりするのだが、
      登場人物の誰かは、大きな地震でさまざまな様相で疲弊し、傷つき、
      ひっそりと現場を離れ別の世界にいったり、新しい人生を歩き出したり
      する。

      わたしがくどくど説明するよりも、文庫本の後ろの解説(裏表紙)
      に素晴らしい文章、これ以上的確には表せない文が載っているので
      抜粋して紹介します。そして是非、この本買って、何度も読んで下さい。
     「・・・大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、
      あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていたーー。
      深い暗闇の中に光を放つ6つの黙示録。」
      ぜひ図書館で借りるのではなく、Bー× Fでもいいから文庫本買って
      (もちろん単行本でも良い)くちゃくちゃになるまで持ち歩き
      病院での待ち時間や、バスの中、公園のベンチなどで読んでほしい。
      そう、地震のずうっと前からあなたはその空虚さを抱えていたのです。
      今こそ、きちんとその空虚さに直面するべきです。
      ちゃんと睡眠とってからね。ファミチキでもいいから食べてね。

    

# by iwashido | 2022-06-27 13:47 | ロゴス&LOGOS | Comments(0)

震災は、忘れてない時でもやって来る。

6月某日  地震発生! いつもより大きな揺れ。私はたまたま店にいた。
      多少本が崩れた。でもそれよりも。自宅は?(多少離れている)。
      家人に電話したら、珍しく絶望的な声。「食器いっぱい割れた。
      2階の本棚も全部倒れた。やばい。。」的な返事。
      取るものもとりあえず、こっちは借りてる立場だし、ごめん、
      とわりきって自宅へ。途中大きな神社の鳥居が倒れていた。
      家についた。とりあえず家屋の倒壊はない。二人も怪我してない。
      ただ。台所は足の踏み場もないほど色とりどりに散りばめられて。
      歩けるようにしましょう。内履シューズ履いて、手袋して。
      ひたすら袋に入れた。電気もつく、断水もしてない、ガスもついた。
      ただ食器だけがたくさん割れて。幸いなことに電子レンジも
      アラジン君も無事で。震度6で誰も死んでない。幸いなことに。
       
      翌日。2階にいく。見たくないけど、惨状。どんだけ揺れた?
      私、自宅にいなくて良かった。いたらパニックだったと思う。
      少しづつ、もとに戻す。微妙なバランスで、家具同士が支え合って
      いるからそれを崩さないように戻すには、少し数学的に考えて。
      もう高い本棚は使えない。突っ張り棒しても、怖い気がする。
      あー、溜め込まれていたものが、吐き出されたがっていたんだ。
      埃だらけの本、本、本、そして家具。詰め込んで詰め込んだまま
      にして、世話もせず顧みず、ひたすら先に進んで、迷って。
      思っていたよりガラスが、割れていなかった。姿見も、
      ビーカーも、貝を入れた瓶も、お守りの龍も。ものすごいバランスで
      家具が家具を支えていた。ここにこのテーブルがなかったら? 
      もしも誰かが寝ていたら? 考えるだに恐ろしい。
      4日目にしてようやく、先が見えてきたかな。でもまだ余震が怖い。
      本が本棚にきちんと収まっていると、安心する。
      大きな本棚の下敷きになっていた図書館から借りた本も無事救出。
      うーむ、これは何かのメッセージだね。
      地震が起きた日は、1月に永眠した実母の誕生日の日で。
      「誕生日 地震も起こすエネルギー 我の思いを なわするな」

      あれだけの余震があったのに、全部スルーしていた。  
      危機感なかった。せいぜいリュックに水とスリッパとティッシュを
      入れただけ。お菓子は食べちゃったし。サイテーだな。
      もう少し遠くを見て、余裕を持って、自然の声を聞いて
      自分自身とちゃんと向き合って、楽しく生きていたい。
      皆さんも気をつけて。私たちは不安定な地球という星の上に
      仮暮らししているちっぽけな生命体にすぎない、ということだ。
     
震災は、忘れてない時でもやって来る。_c0107612_21392594.jpeg

# by iwashido | 2022-06-23 21:42 | 朔のつぶやき | Comments(0)

本来、家事よりは仕事したい人なのであった。。。

6月某日 知人宅に買い取り(2回目)。
     ご自分の年齢も考え、断捨離を断行されており、当店としてはありがたい。
     児童文学、白川文字学基礎講座資料、貴重な絵本や洋書なども含めて
     ちゃんと値段つけて売りたーい! と思う本多数。。。
     その中にあった『13歳の沈黙』(カニグスバーグ)、読む。
     前にも読んだか借りたけど、読みきれずに返したか。今回は読了。
     沈黙が、沈黙こそが二人(主人公と、その友人。。どっちが主人公?)
     をつないだ、『潜水服は蝶の夢を見る』だっけか、日本語訳では、
     目でアルファベットを追って言葉を紡ぎ、物語を書いたあるフランス人
     のように、裁判前のためある施設から出られない当事者A君のために
     友人B君は毎日通うのだ。最初は文字カードを持って、そのうちに
     それはアルファベットカードになって。

     アメリカの、知識人階層(両親とも研究者・大学教授とか)レベルなら
     子供の面倒はナニー・ベビーシッターが見て当然、そのためのシステム
     も手段も引け目を感じることなく利用できる、そういう社会はいいな。
     戦前の日本だって、お手伝いさんや乳母は普通にいたよね。
     祖母が見るとか。うちの亡くなった母だって、乳母がいる家庭で
     育ったとか言ってたし。味噌や醤油は量り売りで買うものだったし。
     お酒(日本酒)は升酒で小売の酒屋でも立ち飲みOKだったし。   
     SDGsとかってややこしい社会に誘導したのは、誰なんだろう。。

6月某日  『裸足で逃げる』(上間教授、太田出版?ごめん、書誌曖昧です)
      沖縄でDVや虐待などに晒されざるを得ない少女たちからの聞き取り
      を、実名がバレないように加工しながら書かれたノンフィクション、
      レポートを読む。借りないで図書館にかよって読んでいたけど
      1回借りた。この上間さんと、信田さよ子さんの対談本も読んだが
      二人は、インタビュイー(聞き取りされる人)に対する
      対応が真逆。信田さんはベテランの、実績のあるカウンセラー
      だから、相談者はお金を払って、信田さんに話を聞いて欲しくて、
      解決の糸口をつかみたくて、藁にもすがるような気持ちでくる。
      上間さんは、カウンセラーというより、当事者研究の様な若手
      研究者だから、辛い体験や話を聞かせてもらう時は、女の子が
      安心するもの、喜びそうなもの(クッキーやお花とか?)を
      持っていくのだそうだ。外で会う時もスタバではなく、マクドとか。
      緊張しないように、素に近くいられる様な場所を選ぶとか。
  
      聞かせてもらってありがとう、そしてできることは出来る限り
      付き合う、助ける、匿う、逃す(全部ではないだろうけど)。
      どの田舎でも起きていそうなこと、もちろん沖縄程凝縮
      されていないにしても。ナボコフの「ロリータ」と、ドストエフスキー
      の「カラマーゾフの兄弟」にも一部挑んだ、濃い一週間だった。
     

# by iwashido | 2022-06-18 13:47 | 読書日記 | Comments(0)

暇と退屈の倫理学。

暇と退屈の倫理学。_c0107612_07112107.jpeg
6月某日 暇なのか忙しいのかよくわからない。  
     目録原稿の締め切りが迫っていて、まだ完成していなくて、
     午前中に荷物も発送しなくちゃいけないし、冬から春夏への衣替え
     もまだ手付かず。蚊だかダニだか、何か刺す虫がいて刺されたとこ痒い。
     掃除も洗濯も料理も片付けも何もかもが中途半端な中で
     金沢での古書催事があれば、他の何もかも視野から外して
     そこに突っ込んでいく、一見効率悪いよね、地球環境にも。
     でも「売れている」「本棚が少しスカスカになっている」この状況
     は脳の快感のツボを刺激する。
     たとえ売り上げの半分がガソリン代で消えようとも、自分に
     日当が払えなくても、止められないのは既にビョウキだ。

     という訳で6月は第3土日(もしかしたらどちらか1日)から
     お試し店舗再開、、、ってか整理ね、本屋らしくやってみる。
     こんしゅうはそのための土台作りです。
     本が売りたい!!
     「暇と退屈の倫理学」(新潮文庫/國分功一郎著)面白いです。

# by iwashido | 2022-06-12 07:09 | 朔のつぶやき | Comments(0)

やっとのことで、坂を登りそしてまた人生は続く。。。

6月某日 ビンテージマーケット最終日。はあ、長かった二ヶ月間、
     とっても良い場所に1テーブルとはいえお店を持たせてもらって
     自分がいない日は他の方が当番してくれて、週に1回出勤する(to金沢)。
     大学教授並みの勤務形態なら、奥能登自宅でもできるんじゃないの?
     と思わせてくれるような体験でした。でもこれも春夏だからこそ。
     と、仮の宿(子供と友人宅)があってのこと。お世話になった皆様、
     ありがとうございました。

     ところがところが最終日、一週間前から、地下のうつのみや書店でも
     催事が重なり、流石に二か所ケアは無理ということになり、上の
     撤収を決めたわけですが、残った商品をそのまま下にということは
     できないけど、これは行ける、と思うような本はやったり取ったり
     しながら4時の撤収時刻を迎えました。ちょっと家人の出張帰り
     の送迎時間もあり、気にしながら台車で本や段ボールを搬入用
     エレベーターで行ったり来たりしている時、こっちまで来たという
     連絡もあったりして、人が来るとすごく緊張する人だから(家族でも)
     心休まるのは一人でいる時、だなんてまあスペクトラム入ってます。
     何か大事なことをわすれていたことに気づかず、そのまま帰路に
     つきました。サンダーバードで飲酒済みの家人に運転はできません。
     眠くなるので山を越えてから(里山海道終わってから)ご飯にしよう、
     と○番ラーメンで食事を終えて、ポケットに手を突っ込んだ時、
     ここにあってはいけないはずの鍵が、なぜか私の右手にありました。

     はい? なぜこの鍵がここに? 定位置に戻し忘れた? 
     戻ってきてすぐほとんど初対面の知人が、わざわざ4Fまで来てくれ、
     自己紹介しあったりまた珠州でお会いしましょうと約束したり
     していたら、次の当番の方もやってきて、当番終了の3時になって。
     その時には、ポケットの中の「鍵」のことは頭から飛んでいました。
     やばいやばい、とすぐに最高責任者に電話するも出られず、メッセージ
     を残し、SNSをし、連絡を待っていると Sさんより電話。
     「明日の朝、届けます!」と無茶を言う私を制し、いえいえ1日位
     ならなんとかなるので、郵送でも速達でも、と言って下さったので
     「午前中に出せば、金沢なら当日配達可能なので、ゆうパックで」
     と言うことになり、そのような対応になりました。
      とはいえ、それ(鍵)だけ送るには勿体無いので(送料が)
      お詫びの印に、すすなりで「60センチサイズ」におさまる
      ささやかなお菓子を購入し、お詫びの一筆を入れ、封筒に入れた
      鍵を潜ませました。内容物「鍵」なんて書く訳にはいかないと
      私には思えたので「食品・納品書」とさせてもらいました。 
    
      夕方、、無事に届いたと言う連絡をいただき、ホッ。
      慣れないことはするものじゃない。元を正せば自分の我儘
      (要するに欲)に端を発しているので、ちょっと反省。
      今週は「目録原稿作成」と「うつのみや補充商品準備」
      が最優先課題となるので、実店舗はお休みです。
      土曜日に、富山からお店の前までいらしてくれたと言う方、
      本当にごめんなさい。電話にも出られず、一人パニックでした。
      今週を乗り切れば、少しは楽になるはず、いや永遠に続く
      坂道は今始まったばかりなのかもしれません😅
やっとのことで、坂を登りそしてまた人生は続く。。。_c0107612_21481366.jpeg
     


# by iwashido | 2022-06-06 21:50 | ロゴス&LOGOS | Comments(0)

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