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古本LOGOS 「彼岸の古本屋」ときどき日記。

大島弓子が小説を書いたような・・・

 『三年身籠る』(唯野未歩子・マガジンハウス)を読む。妊娠がテーマの小説は数多あれど、これはちょっと凄い。妊娠期間3年という設定はフィクションという世界を思い切り使った自由なイマジネーションにあふれている。女優でもある作者は、この作品を映画化し、監督もつとめている。本谷有希子しかり、舞台や映画の世界の才能に侵食されつつある文学界なのかな?

 それはともかく、赤ん坊をできるだけ自然に産みたい、予定日が来たからといって帝王切開などしたくない、と思うのはありがちで、現実の世界では自然分娩とか助産院とかそういう施設にすり寄って行くことになるけれど、この小説世界では赤ん坊はそのまま母体の中で成長し、外の世界(主に母親)とのコミュニケーションも始まっている。こんなことありえない、と切って捨てることは簡単だが、そうさせない登場人物の造詣のうまさは役者ならではのリアリティだろうか。伏線として全編をつらぬく姉と妹の葛藤はクライマックスである事件を引き起こすに至り、ラストまで気が抜けない。

 緑子(妹)は「私は子どもは産まない」と決意するけれども、姉から生まれてきた子どもに彼女が贈る言葉は大島弓子の「バナナブレッドのプディング」を連想させるよう。WOWWOWでやっている映画もちょっと見てみたいなと思いました。
# by iwashido | 2007-05-28 09:01 | 読書日記 | Comments(2)

有川ワールドにはまってしまった・・・

有川浩の図書館3部作、読了。
最初はこの作者のことをまったく知らず、ただ読んでいたので
すでに『図書館戦争』のメイン事件がなんだったか覚えていない部分もある。
『図書館内乱』より先に『図書館危機』が来てしまったので
とまどったけど、結局は順序通りの読み終えた(戦争→内乱→危機、だよね?)。
郁みたいに運動神経も体格もよくないけど、性格は似てる部分もあり。
ってーか、外見的には仲間ですね、きっと。
惜しむらくは私には柴崎のような良き友がいなかったことかな。。。

すべては本屋の立ち読み&図書館からの貸し出しでまかなってしまったが、
『クジラの彼』で作者の有事向きLove,の世界の面白さがわかってきて、
今日借りてきたのは『海の底』。
こうなれば『空の中』も読むしかないでしょう!!

まったく偶然に図書館の棚で見つけてしまった『レインツリーの国から』だったっけ、『レインツリーの国より』だったっけ、それとも言い切りだっけか?
とにかく、幼いといわれてしまうかもしれないけど
こういうノベルズ系の作品にはまるとは自分でも思わなかったのだけど。
それぞれの作品で必ず1箇所以上は、私にとって胸キュンシーンがあるのだったりする・・。

作者が楽しみながら書いていることが伝わってくる有川ワールドなのでした。
# by iwashido | 2007-05-23 21:59 | 読書日記 | Comments(1)

本に呼ばれたのかも?

連休も終わってしまった。暦どおりの四連休も、終わってしまえばあっという間で。

田植えの手伝いをするべき日と、フリーマーケットの日が重なり、
当然のようにフリマに行った。
だってこれは前からのお約束だったし。

その前日は家族で金沢に行った。
スタバでお茶したり、本屋をブラブラ、そして帰りは子どものためにデポに寄るという、いつものお約束コース。
その本屋で、思わぬ本との出会いがあった。
『文藝ガーリッシュ~素敵な本に選ばれたくて。』(千野帽子・河出書房新社)。
このタイトルの文芸批評を、昨年の北陸中日新聞の夕刊で偶然見かけてから、
図書館でバックナンバーを出来るだけ探して、書名を書き写したり、複写(コピー)を取らせてもたったりもした。それがこんな形で本になっていたなんて!
思わずほおずりしたくなるような嬉しさであった。

”志は高く、心は狭く。”

「ボーイッシュ」の対概念になるのかしら、「ガーリッシュ」。
文藝作品を読み解く新しいキーワードだと思います。
# by iwashido | 2007-05-07 15:18 | 読書日記 | Comments(3)

シリーズ読破中。

昨日の余震(午後8時44分頃)、けっこう揺れましたね(^^;
輪島ではもっと揺れたのかと思うと・・・
気象庁HPを見ていると、地震は日本各地で毎日のように起こっていることがよくわかります。
さすがは地震大国、日本。

ところで連休も後半ですが、まだコタツがしまえない、寒がりないわし猫です。
部屋を片付けたり、新聞切り抜きをスクラップしたり、
あさってのフリーマーケット出店の準備をしたりしたいのですが、
図書館から借りてきた本を読んでいると時間がすぐに過ぎてしまいます。

先日読んだ『一瞬の風になれ』(3冊本)の次は『獣の奏者』は上下本。
上橋菜穂子さんの新作です。版元は講談社です。いや~これは面白いですね。
おススメです。

それからやっと市立図書館にシリーズ3冊揃った「図書館戦争」の残り2冊。
『図書館内乱』と『図書館危機』(有川浩・メディアワークス)。
冒頭の「図書館の自由に関する宣言」を見てしまうと、一見シリアスなテーマ本? と思いきや、本質はラブコメで。一気に読むにはボリュームがありすぎる、と思っていたら横から同じ著者の手になる『クジラの彼』(有川浩・角川書店)が目に入ってこちらを一気読み。
自衛官のインタビュー等に基づいた事実をネタにした(?)もちろんフィクションのバイアスありのラブコメです。有事向きの自衛官と平時向きの自衛官がいるなんて、知りませんでした~
川原泉の初期作品にも自衛官恋愛物がありましたね、そういえば。
考えるという意味では、憲法記念日に読むにふさわしいかも~?!
「クジラの彼」、「ファイターパイロットの君」、いいです。
同著者の『海の底』を読んでみたくなった、いわし猫inコタツ状態、でした!
# by iwashido | 2007-05-03 11:16 | 読書日記 | Comments(0)

連休は田植えの季節。

ゴールデンウィークですね。
とはいえ、我が家は遠出の計画もなく、カレンダーどおりに
子供は学校へ行き、私も仕事へ行きで、普段とあまり変わりません。
ただ、5月上旬には田植えをするので、そのための準備にダンナが忙しく働いています。

今年作るのは昔サイズの小さい田んぼが3枚で、
この大きさの田んぼを作るのは今年が最後です。
というのも、いま集落では、用水設備の入れ替えを兼ねて
3年がかりの耕地整理が着工されており、私たちの田んぼは
来年工事に取り掛かることになりました。
そんな訳で、今年の作業を年間通して「写真に残そうプロジェクト」を
ダンナが提案し、私が写真係りとあいなりました。
(とはいえフィルムカメラで撮っているので画像UPは今は無理です・・)

連休は田植えの季節。_c0107612_835094.jpg

小さい耕運機で田んぼを耕し、水を入れて再び縦横2回耕し、肥料を入れて数日置き、稲の生育状態を見ながら田植えとなります。
今の大きさだから、年を取ったご夫婦がゆっくりゆっくり作業をすることが可能ですが、この2倍もしくは3倍の大きさになる、耕地整理後の田んぼではなかなかそういう詩的な光景は見られなくなってしまうかもしれません。
私たちのうちだって、どうするのか、まだわかりません。
基本的に農作業はこれ以上効率や大型化を求めてしまってはいけないのではないか、と思うのですが・・・。 よくわかんないけど・・・。
(この写真は近所のおじさんです。うちのダンナではありません。)
# by iwashido | 2007-05-01 08:38 | 季節のできごと | Comments(0)

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