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古本LOGOSの 月1,2回古書店。

イルカを海に返す日。

5月某日 火曜日
昨日、一昨日と病的に眠気に襲われ、時間があれば布団に寝ていた。
お風呂入っていても眠い、椅子にこしかけていてもあたまガクッリ、
こりゃ疲れているなぁ、そうそうに本当の眠りにつく。
翌日は晴れ、美容院に電話してみたら予約入れられたので
気分転換に髪をカット、坊主にする程の勇気はないなー。。

その後は図書館でリラックス、iPadでWi-Fi繋がるから便利ー。
今日も半分読書、1/4うたた寝、1/4仕事のメールチェック?
「全古書連ニュース」という古本組合の機関誌が500号記念
ということでとどいており、それをようやく読む気になる。
前回の499号(3月発行)では元旦に発生した奥能登地震直後の様子をレポートしたが、タイムラグもあり、被災地の状況も日々変化しており、
また地区によって進展の差異があり、私は伝えたことが被害の全てでは無い。

元々がウジウジしてたところに、2022年の6月に最初の一撃、(神社の鳥居倒壊)、そうこうしているうちに2023年5月の田植え地震(勝手に命名)、その傷も癒えぬうちに2024年元旦地震では傷の癒える暇もない、今回はとうとう存在の底に穴が開くのが見えたような、ニーチェのいう永劫回帰を覚悟するような絶望感、
つまり能登(珠洲)の地震は今回に始まったことではない。
なんども何度も繰り返し押し寄せる波のようなものだ。

禍には生け贄が必要、というのは古代文字研究からもわかるところで、
「道」の中にはいっているのは「首」、生まれた村から出ていくときには
異人の首を提灯代わりにして禍を避けたのではないか、という白川文字学の説、鵜呑みにするわけでは無いが一理はあると思う。この世はベクトルだ、眼には目を、
歯には歯を、発してエネルギーと同じものが帰ってくる、
もしくは襲われると思われる事象の予兆があるなら、なにか対抗策、バリア、呪詛などを準備することは非科学的かもしれないが、理に適う..と思う。

そこでワタシは、もう何年も前に浜辺で拾った「水生哺乳類の頭骨」を
海に返しに行くことにした、おそらくイルカのものではないかと思われる、
嫌なことがあって、浜辺に行ったら、なぜか足下にクチバシの長居哺乳類系の橈骨、事典で調べるという癖がないため、ただそのまま部屋に放置。一時は祭壇のように
祈りの場、清めの場にしていたが、最近は埃まみれの、世話はしないの、
本棚は倒れたのにいるかは無事で、でももうもてあましていた。
玄関先に出して、LOGOSのマークにしようとしたが、どうもこの辺では
異文化人類学趣向は理解されがたい気がする。。。(イメージ悪化ってこと)。
ああ、彼女は海に帰りたいんだな。。。ー何となくそうおもった。

だから返してあげることにした。
イルカを海に返す日。_c0107612_08395194.jpeg
犬の散歩のついでに浜辺まで出る。津波対策で土嚢が積んであるから、川沿いの堤防側から工事中の策を避けて海へ出る。ビーチコーミングに通ったこともあった、あの頃は楽しかった、小さな貝殻や石を拾って、石の誕生日カレンダーを作ろうとしたこともあった、でもいまでは2階はまだ廃墟にちかい、浄められてない、捨てられない怨念がいっぱいたまっている。では先達としてまずは、イルカさんを贄に捧げよう。
塩も持ってない、酒もない、ただクチバシの方を持って海のなかに投げた。
おもったより全然ちかい、だからまた波に押し戻されて浜に返ってくるかもしれない、でも次はワタシはもう拾わない、どうかこの地震が収まってくれますように、人々の健やかな日常が少しずつでも戻って来ますように、と無神論者のワタシが祈らずにはいられないほど能登は打撃を受けている.かといって必要なのは、奥能登の実態を知識としてしかしらない人が作った復興計画などではない。水関係のインフラは急務、でもそれ以外は、、焦らせないで欲しいなぁ。イルカの効果なんて、自己満足に過ぎないのは自分でもよくわかっているんだけどね。

# by iwashido | 2024-05-22 08:41 | 朔のつぶやき | Comments(0)

うまくいかない日もあるということだ。

5月某日 天気晴朗なれど風強し

昨日は、郵便局に葉書と、注文書と、注文商品の発送に行った。
できるだけ午前中(12時まで)に本局に行くようにしている。
遠方ならではのせめてもの気遣いである。
普通郵便はあてにならないので、地震期間はレターパックライトをよく使った。
レターパックならなんとか届いた、2月の非常事態時でも。
そしたら残り少なくなったので、たくさん在庫を持っている某商店に
注文し、購入取りに行く。

そのまえに、図書館にも寄った。珠洲の図書館は、海岸沿いが壊滅的なのと
対照的に、ほとんど一月半ばから開館時間は短いけど通常に機能している。
そのことはもっとPRすべきなのに、なぜか通路部分(ピロティとか言われる所)
が罹災証明書の発行場所になったり、いまは公費解体の相談受付窓口であること
が市のHPでも、災害広報でもクローズアップされるが、あれは図書館なのだ。
屋根はとんだし、今もトイレは仮設トイレだけど、絵本も読み物も雑誌も
新聞も(朝日新聞は遅れてまとめて届くらしい)ほぼ普通に読めて、借りられる。
これはすごいことだ。

輪島の市立図書館が、隣の道の駅で数日前から臨時敵に再開したことが
ニュースになったようだが、珠洲がこれだけ被災しているのに、
図書館がきちんと機能していることを、もっとニュースにして欲しい。

それから自衛隊風呂に行ってみたが、強風のため本日は実施されていなかった。
ま、こんな日もあるよね。今日は自宅で風呂かシャワーで。
足が痛いので、リハビリのためですよ。ココロと身体のリハビリ。
ただひたすら本を読んでいたい毎日です。
うまくいかない日もあるということだ。_c0107612_17374339.jpeg

# by iwashido | 2024-05-16 18:04 | 朔のつぶやき | Comments(0)

良いニュースと、曖昧なニュース。

5月某日  曇りのち晴れ
  空いていて、きれいだけど時間制限〔30分)がきっちり目な入浴施設
 にいってくる。ここはいいわー、とわたしはおもうのだけれど、だって浴槽広い、
 お湯きれい〔某宿泊施設の内風呂だから)、必要以上に混まない、
 ジュースやアイスの自販機ある、問題は車がないと遠くからは行きにくい。
 被災者支援のための入浴サービスは5月末で終了とのこと。
 これもまた悩ましい問題だ。。「福祉」と「一般支援」の線引き、福祉を
 必要とする方にはまだ弁当配布、食糧支援は必須なのではないか等々。。
 それを判別できないほど、役所が疲弊しているなら専門家の助言が必要?
 体力のある人は自分で歩こう、でも歩く力も頼れる係累もない人は。。。

 ここにいった記憶だけで三日は入らなくても平気なくらい、自宅でも
 給湯器回復して、普通にシャワーも入浴もできるのだが、
 まだ下水排管に一抹の不安もあるし、銭湯という善き文化は利用したいね。
 銭湯なら、自衛隊風呂なら、浴槽掃除しなくて良いしー、のんびりできる。
 しかもそこは1時から一般の入浴者を受けてくれるのが良い。昼風呂サイコー。

 でも、最果ての地の世間的常識では、まず自宅で水が出る、どの事さえが
 羨望の的だ。工事の順番待ちで、苦しい日々を送っているヒトたちのことそ
 思えば、なんと恵まれているのだろうとおもう。だけど洗濯はいまだに
 コインランドリーだし〔こっちも、乾くから楽やねー)、庭で立ち○○○を
 する輩もいる。庭が変にあるのも考えものだ。
 
  ヤマザクラはとっくに葉桜になり、あやめかカキツバタの類がつぼみをつけ、
 ツバメは傾いている納屋に巣を作り、瓦がズレたちょっとした隙間にすずめが
 子育てをする泣き声が聞こえる。まさに「こすずめのぼうけん」のシーンに
 立ち会った。巣のふち〔瓦の上)に立ちなさい、そしてあのヤマザクラの枝まで
 行ったら今日のお稽古はおしまい。こすずめがその言いつけを守ったかどうか
 までは確認できなかった。ああ、自然はなにも変わっていない。
 昨日は犬の散歩の途中で、破竹3本と、ウドを一本見つけてきて、竹の子昆布煮
 とウドの天ぷらで満足な夕食。今日はこれから買い物にいってこようと思う。

 悪いニュースは、足〔膝)が痛い事と、メンタルダウン気味な事ですかね。
 こんなとこ、絶対脱出してやるんだから。奥能登舐めるなよ、という
 今夜凶暴ですから、わたし。。。
良いニュースと、曖昧なニュース。_c0107612_16064330.jpeg

# by iwashido | 2024-05-09 16:09 | Comments(0)

次の地震〔なゑ)と 台所で遭遇しないために 出来ること

5月5日 晴れ
 昨年のこの日は田植えをしていた。手伝いのための長男が、10時頃に
 家に着いた時には、一枚目の田んぼはまだ1/3くらいの仕上がりで、
 腰が痛い、疲れた顔の滲む夫は交代選手を待ち望んでいた。
 なんやかんやと2人で励まし合って一枚目の田植えを終え、二枚目
 〔自宅近接)の方に田植え機を持って来て昼休み、ご飯を食べさせて
 一休みし、さあ今日中に二枚目仕上げてしまうぞ、とでていったのは
 2時少し前だったと思う。私はその後、片付けを適当に済ませて眠くなって
 台所の床の上で無防備にも昼寝をした、ほんの20分くらいだったと思う。
 それから珈琲でも飲もう、夕ご飯のためにタケノコご飯を仕立てようと思い、
 台所シンクのほうに向かった、炊飯器の釜を取り出して水洗いしようと
 していた時だったか、急に揺れた。携帯も騒がしく鳴り出した。それはほぼ
 同時だった様に思う。電子レンジが入っている棚が倒れてきて咄嗟に
 キッチンテーブルの下に潜り込んだが、スリッパに赤い色が見えた。
 絵の具? 梅干しの汁? いや、これは血の色だ、誰の? ってここには
 わたししかいないのであった、そういえば頭が少し痛い、慌てるな、あわてるな
 と自分で自分をなだめすかし、首にかけてあったタオルでとりあえず頭を
 おおう、その間も揺れは続き、食器棚が開いて食器が割れ、いろんなものが
 倒れてきた。それでも揺れは一回だった。震度6弱と言われたような気がする。

 田んぼでは夫と息子が、この家が揺れる様を見ていたという。
 中にいたわたしは動転していたがとりあえず一回外に出た、お向かいさんと
 でかい地震やったね、大丈夫⁉️ 血でTシャツに染みができていた。
 でもその時は大津波警報は出なかったし、夕飯を台所で食べられる程度には
 片付けることができたように思う、わたしは頭の傷でイライラしていて、
 救急外来に自分で車を運転していった。その時は、消毒したくらいで特に
 縫うとか絆創膏を貼ることもなく、血止まってますしね、心配だったら
 平日に脳外科でCTでも撮ってもらってください、そう言われて帰宅した。

 そしてそれから8か月後にも台所で地震遭遇、その時はマジ死ぬかもと
 思った、だからもし今日〔2024年5月5日)地震が起きたとしても
 台所にはいたくないと思った、だから午後は出かけることにした。
 コインランドリーに衣類を投げ込んで、nカフェに向かう、
 30分くらい小休憩、珍しく日曜なのに社長がいて、同じ猫の小林さんTシャツ
 の色違いを着ていて笑った。適度な空調もきいて快適な店内には程よく人が
 いて、また駐車場も一台出ていったかと思うと次の豆買い、テイクアウトの
 お客さんがやってきて千客万来状態であった。わたしもそろそろ潮時を
 感じて、場所をあけ、会計をし、店頭の古い桑折に入った「ご自由にどうぞ」
 の食器をもらい、コインランドリーの回収に向かった。

 近くのAコープで今日帰るとか帰らないとか言っている娘のために
 一応お刺身などを購入する。ここのAコープは小さいけどお惣菜が充実して
 いるのでたまに来る。この街とわたしの相性は悪くないとおもう、
 この町の施設にはいろいろな場面でお世話になり助けてもらった、
 小さいけど好きな町の一つである。

 今日また地震が起きたら? と思うとドキドキする、ともかく三度も
 台所で地震に遭遇したくない、だから外出した。今年も田植えをする
 という夫は山側の田んぼの代掻きをしていた、なんとか田んぼ用水の
 確保の目処がたち、遅れ気味だが、全体で昨年の六割程度かもしれないが
 田植えの準備は進んでいる、もう終わった田んぼもある、能登の人は
 すごい。。。 農業団体は収入源である米を作らないという選択肢はなく、
 倒壊した納屋からトラクターと田植え機を専門ボランティアに救出して
 もらった夫は「人間の義務としての田植え」はしないわけにいかない、と
 宣う。早めの夕ご飯を食べた娘は、これから金沢に帰る、という。
 明日朝4時に起こすから明日にしようよ、という家族の静止を振り切って
 大丈夫、今日地震が起きる確率のほうが少ないよ、わたし夜の運転って 
 嫌いじゃないのよ、と暴走族の様なことを言う〔乗ってるのは借りてる軽)。
 
 すごいね、台所ここまで復活して。みんなで食卓を囲む幸せ。
 家の裏の納屋の下で、左前足に当たる部分にちょうど当たって
 下敷きになり、板切れや杭の類を打ち込まれてもけなげに傾いた
 納屋を支えている軽トラックを「弁慶みたいだね! 義経守ってさ」
次の地震〔なゑ)と 台所で遭遇しないために 出来ること_c0107612_16092729.jpeg
 と表現できるくらいには、日本文化を理解できる様になったそのことに
 少しだけ感動する愚かな親であった。
 義経もまた兄の裏切りで負け戦に散るのであるが、
 負け戦と分かっていても戦わなければならない意地がある。
 それを愚かな、と思うなら思って頂きたい。どうせ死ぬ身の現存在。

# by iwashido | 2024-05-06 16:11 | ロゴス&LOGOS | Comments(0)

マンガもまた 文学であると認めるしかない タフな日常

5月 某日 晴れ
いつも漫画の立ち読みに行っていたショッピングモールが地震でほぼ再開不可能的なダメージを受けたので、隣町までコミック月刊誌を立ち読みに行く。ついでに買い物、コインランドリー、産直JA、ハローワークやパン屋さんなど、超地元とはまた違った刺激が得られるし、いい気分転換になる。そこまでして最新号を読みたいのは「アフタヌーン(スキップとローファー)」、「KISS(七つ屋しのぶの。。)」、「BE LOVE(ちはやふるの続編連載開始!)」その他である。大手書店ではコロナ以後立ち読み禁止対策として、紐で縛ったり、ゴムかけをしたりしているが、ここはかろうじてまだ立ち読みを許してくれる。そして二回に一回くらいは何かを購入るすることにしている。雑貨やぬいぐるみも売っていて欲しくなる。でも今は断捨離、、というか、過去20年の負の遺産を清算するべきだ。だから立ち読みは、書店にはご迷惑でしょうが、心の洗濯としては必須に近い行為なのだ。。。
とはいえ、「アフタヌーン6月号」ではスキップローファーはお休みだったし、「BE LOVE」はまだ5月号だったし、収穫は7つ屋しのぶの進展だけであった。地震でかなり粉々に砕けたかに見えた日常が、千ピースのジグゾーパズルを根気強く完成させるような遅々とした歩みで一歩一歩進んでいる、千里の道の一歩にも至っていないかもしれない、気がつけばマンガかN珈琲に逃げに行っている、本なんて触りたくもないけど、小さな催事がおわってまた(売れ残った)本が戻ってきた。そしてネットにあげた品がまた少しずつではあるが、同情買いかもしれないが、注文いただけるようになってきた。まだ全然試行錯誤して中、全部捨てたい、燃やしたいという欲望をかろうじて抑えているのは、写真右側のようま本に注文頂けるからだろう。秘蔵本なんてもう何も無くして全部売っぱらう、もしくは市に出すのだ。そしたら古本屋も辞めてしまえばいいのだ。
小さな新刊書店(独立系出版社本を買切で仕入れ、売れ残ったら古本屋の値段で売る⁉️)兼カフェに舵を切ろうかしら。古本屋には古本の、新刊書店には新刊のそれぞれの楽しみと苦しみがある。
ただ本を読んでいたいだけなら、商売などにしないほうがきっと良い。。。
すべてのリアクション:
あなた、角 章子、Yumiko Sugihara、他3人


# by iwashido | 2024-05-03 18:21 | 読書日記 | Comments(0)

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